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貿易コラム記事

……と、英語。

2021年8月13日

日本は世界3位の経済大国ですが、英語力に関しては世界100カ国中、50位前後をさまよっています。2020年版「EF EPI 英語能力指数」によると、各国・地域の英語能力レベルを「非常に高い」から「非常に低い」までの5段階に分類した場合、日本の英語力は下から2番目にあたる「低い」となります。なぜ日本人は、日本人自身もそう考えてしまうほど英語を苦手としているのでしょうか。その理由について、代表である菱沼の経験も踏まえながら考えてみることにしましょう。

“ビジネス英語”よりも、気持ちを伝える“英会話”が難しい

菱沼貿易のような商社では、打ち合わせや商談の多くを英語で行います。ですから英語はビジネスに不可欠なもの、という位置づけです。菱沼の言葉を借りれば「日本語と同じでコミュニケーションの道具。特別なものではない」という存在になります。
しかし、ごく普通に英語で商談を行うことができ、シンガポールに住んでいる菱沼でさえも、自身の英語レベルは決して高くないと言います。実際に今も、毎日25分間のオンライン英会話スクールで英語を学んでいるというのです。このように、今も菱沼が英語を学び続けているのは、商談や日常のコミュニケーションを取るための『道具』としての英語なら問題ないものの、心の内面を話すといった内面的な気持ちを英語で『話す』ことは、今もなおとても難しく、時には伝えたいことを伝えられないと感じる時があるからだそうです。

必然性、勇気、熱意があれば英語は話せるようになる

ただ、日本人と同じように英語以外を母国語とし、英語を学んで使っている日本以外の国々の人が存在します。そうした人たちは英語が苦手そうには見えません。いったい日本人とどこが違うのでしょうか。 実は日本人以外も同じで、話せない人は話せません。しかし、我々が商談で会う外国人は皆英語が話せます。加えて、ほとんどの国が英語を母国語としていないアジア圏でも、都会に住むビジネスエリートならほとんど全員が英語を話せます。しかし郊外のローカル資本の会社などは、英語が話せない経営者も時々います。そのような時は、現地の弊社スタッフが通訳を行います。

実際に、英語を母国語としない国の人々と商談する機会が多い菱沼の体感では「誰もがビジネスの現場で不利になるから、必死に英語を勉強しているだけ。だから苦手意識を持つ日本人でも、英語しか通じない環境、英語が話せないと損をする環境に身を置いたら、必ず話せるようになります。要は英語を必要とするきっかけが来るかどうか、そしてそれに乗れるかどうかだけです」と言います。単語のつなぎ合わせでもなんとか通じますし、多少の間違いなら理解してもらえます。

例えば、もし外国の人が日本語を使って話し掛けてきたら、多少間違った日本語でも理解して会話しようとしますよね?ですから、勇気と伝える意思や熱意を持って話せば、相手は必ず耳を傾けてくれます。

つまり、英語が話せるかどうかは「英語で話し伝えたい」という想いが強いか弱いか、ただそれだけだとは考えられないでしょうか。

確かに、国民性や文化的に異なることを理由に「日本人は英語が苦手」というのは簡単ですが、「日本人と日本人以外」や「日本人とアメリカ人、中国人、インドネシア人」という人種や国の考え方の違いだけで、英語が話せたり話せなかったりするわけでもありません。英語を苦手と感じている日本人が多いのは「英語を話す必然性が低い人が多い」のであって、必然性が高くなれば必ず話せるようになるでしょう。特に日本の中小企業は内需依存型ビジネスが多いため、海外企業との商談は稀です。一方で中国やASEANの企業は、中小企業であっても国外向けの仕事をしているので外国語を使わざるを得ない環境だと言えます。逆に言えば、英語や日本語など、その企業の取引相手国の言語ができると待遇が良くなります。

最速での英語習得法は『英語で会話』と『映画鑑賞』

しかしながら周囲を見渡せば、日本人の語学ビジネスの市場規模は年々拡大し、WebやYouTube、書店には英語の教材があふれています。意図的に必然性を高めて英語の上達をめざす人が増えていますが、それでもやはり日本人は英語が苦手だと言われ続けています。英語がうまくなりたい日本人は、どうすれば最短ルートで習得できるのでしょうか?

日常的にビジネスで英語を使う菱沼にこの質問を投げてみると「とにかく少しでも多く英語で会話するしかない。あとは英語の映画を最初は字幕付きで観て、その後字幕なしで観るのも良いと思います。日本の語学教育は文法や単語を先に学びますが、面白くないですよね(笑)。会話や映画の中で、わからない単語や表現が出てきたら調べて学べば良いと思いますよ」さらに「日本人は引っ込み思案な人が多いので、少人数のグループレッスンより、オンラインでもいいからマンツーマンのパーソナルレッスンが向いている」とも。

ちなみに菱沼は、前職で入社一年目から検品業務を行うためにインドネシアのとある街に一人で滞在していた経験があり、その時にゼロから現地語を習得した経験があります。その習得方法とは、当時は現地語がほぼ理解できないため、毎日ポケットに辞書と手帳を入れて工員が話す言葉をカタカナでメモしていたそうです。そして仕事を終えた夜にひたすら辞書で単語を調べ、翌日の会話でその単語を意識的に使って、調べた内容が合っているかを確認していたとか。これを繰り返して徐々に会話ができるようになったそうです。

異なる国や文化で生まれ、異なる食事を食べ、異なるテレビを見て、異なる言語を話して成長してきた人であっても、皆同じ心を持つ人間であることに変わりありません。そんな人たちと地球上のどこかで交わり、英語を使って心を通わせることができると考えれば、英語は素晴らしい『道具』だと言えますよね。英語を学ぶことに、そんな意味を持たせられれば、少し必然性が高まりモチベーションを高く持って学べるかもしれません。

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